JH9YWA

いろんな事に挑戦してみよう

FC-30とCAT制御の共存

YAESU FT-857/897系(以後<FT-897と云う)は、目的に合せてMinDIN8Pコネクターからの出力をCAT制御、リニア制御、チューナー制御に切替(Menu No20)る仕様となっている。この事から、アンテナチューナー(FC-30)を使っているとリグとパソコンをつなぐ事が出来ない。
FT-897の取説を見るとMenu No59(MIC SEL)にNOR(通常のマイク)、RMT(リモコンマイク)、CAT(アンテナチューナ接続時にCAT運用)と記載されている。しかし、オプション品を探してもこれに関係するオプションは販売されていない。NET上では特注品として入手出来るとの書込みもあるのだが、メーカーに確認すると現在は対応していとの事。
諸先輩方も色々と努力され、NET上に解決策がアップされている。
諸先輩方の情報を参考に、MIC端子を使ったCAT制御の出来るアダプタの作成に挑戦してみる事に。
(参考とした資料:http://jg1kvy.cocolog-nifty.com/jg1kvy/2007/02/post_2bb6.html http://www.iz0inx.it/download/CAT-Mic.doc


材料の調達

近所のホームセンターでLan中継コネクタ TEA-102(ELPA製)を入手
作業性を考え長軸方向に分割できるコネクタを購入。
MiniDIN中継ジャック8P(CT-62をオリジナルのまま使う予定なので必要)
Lanケーブル
Lan中継アダプタ1Lan中継アダプタ
ミニDIN中継アダプタ


Lan中継コネクタの分解

接合面にマイナスドライバーを差込むと簡単にこじ開ける事が出来た(はめ込み式で接着はされていなかった)。


Lan中継アダプタ
Lan中継アダプタ

コネクターはサイズの異なる2種類のジャックで構成されており、小さい方をRIG側、大きい方をMIC側として今後の作業を進める事とする。


端子の配置

NETの情報によるとMIC端子は、上から順にDOWN(TXd),UP(RXd),5.0v,MicGND,Mic,PTT,GND,FASTとなっている。 
尚、Menu No59(MIC SEL)でCATを選択する事でDOWNがTXdに、UPがRXdとして機能する。 
 Lan中継アダプタピン配置


結線準備

RXdとGNDを取出すため塗膜を除去、TXdは基盤の配線が狭くまた、他の配線と接近しているためにジャックから直接取出す事に。
諸先輩がYAESUから入手されて情報によるとCT-62の中で三単レギュレータを使って13.8vを5.0vに変換する部分があり、Mic端子から取出す場合には三単レギュレータを取りはずして直結する必要があるとの事。また、別の資料では5.0vの結線は必要ないとなっている。
(詳細についてはhttp://jg1kvy.cocolog-nifty.com/jg1kvy/2007/02/post_2bb6.htmlhttp://www.iz0inx.it/download/CAT-Mic.docの二つを参照)

RXdの取出し部と切断箇所
改造箇所

GND取出し部とTXdの切断箇所
改造箇所 裏


結線

取り合えず5.0vの結線はしていない状態でパソコン・リグ・マイクを繋ぎテストする事に
とりあえず
とりあえず

リグの立上時に発せられる起動音が濁っている。送信は問題なく行え変調も問題なし、
ハムログを使っての動作確認。
バンド・モードを変更しても反応しない。配線ミスが無いか再度確認するもミスが有るとは思えない。CT-62純正ケーブルを使う場合はやはり改造しないとだめなのかなぁ?
取外す部品があまりにも小さく躊躇してしまう。
三端レギュレータ


完成

綺麗に三端レギュレータを捕りはず事をあきらめ、ニッパーを使って破壊する事に。
Lan中継コネクターでマイク端子から5.0vが取出せる用に配線し、CT-62では基盤に5.0vが供給されるようにジャンパー線を施す。
再度、テストを行うと今度は濁りも無く綺麗な起動音が聞こえる。ハムログ及びHam Radio Deluxeも問題なく動作してる。やはり純正品はマイク端子側から5.0v給電しないと駄目な事を確認。(物を見ていないから何とも言えないけど、社外品のUSBタイプならこんな事しなくても良いかも?)
5.0v給電
RS232C
RS232C完成


後記

CT-62のオリジナルケーブルの改造を避けたくて、ミニDINの中継コネクタを使ったが、結論から言うと必要なかった。どうせ改造するのだから、ミニDINコネクタを取払いLan中継コネクタに直結すれば安上がりだしシンプル。

"Turbo HAMLOG","Ham Radio Deluxe"は問題も無く使用できている。しかし、FTBasicMMOが使用することが出来ない。FT-897Dからメモリーデータを読込もうとするとエラーになるのだ。完全オリジナル状態での動作確認を行っていないので原因の切り分けが出来ない。
仕方がないが、全く自信のない英語で問合せる事に。

開発者からの回答を待つ間、試しにヘルプを辞書を片手に読んでみるとなんと、FTBasicMMOのマニュアルにしっかりマイク端子からのメモリー管理はサポートしていないと書いてあった。必要に駆られなければ眺めても真剣に読込まないよなぁ。

原文:Please note: although the FT-857 and FT-897 radios can operate CAT control through the Mic socket you cannot perform memory management this way - the firmware does not support it. You must use the 8-pin mini-din socket at the rear of the radio.

ターボハムログとメモリー管理の両立をしたいのでMIC端子からの5V給電は廃止し、USBタイプのケーブルを再度調達することに。そのつどMenu No20,No59,No85の設定変更をする必要は生ずるが、メモリー管理は滅多に使用しないと言うことで納得。

残ったRS-232Cケーブルで作ったシンプルタイプ。こいつの処遇どうしようかなぁ?
資金回収もしたいのだけどなぁ。

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